乳がんについて

わが国で乳がんと診断される女性は、
1年間に4万人にのぼっています。


乳がんは、がんの中でも、
比較的性質が良いがんの一つです。

最近では、優れた検査法や有効な治療手段が多いことから、
早期に発見して適切な治療を受ければ、
ほぼ完全に治すことができます。

たとえ進行していても、
病状に応じた有効な治療手段があります。

けっしてくじけることなく治療を続けてください。


乳房は、出産時に、お乳を分泌する
大切な役割をもつ皮膚の付属器官です。

その中には「乳腺」と呼ばれる腺組織と脂肪組織、
血管、神経などが存在しています。

乳腺組織は、15～20の「腺葉」に分かれ、
さらに各腺葉は、多数の「小葉」に分かれています。

小葉はお乳を分泌する小さな「腺房」が
集まってできています。


乳がんは、乳腺を構成している乳管や
小葉の内腔(内がわ)の上皮細胞から発生します。


同じ乳がんであっても、
細胞の性格のおとなしいものから
活発なものまでさまざまです。


がん細胞は、正しく働いている正常な細胞とは違い、
異常に増殖して増大し、さらにはリンパ管や
血管の中に入って、リンパ節や他の臓器に転移し、
身体の正常な働きを妨げ破壊します。


乳がんは、他のがんに比べて、ゆっくり増殖するものが多く、
なかには小葉や乳管の中だけに拡がり、
乳管の外には拡がらないものもあります。


治療をせずに放っておくと、周囲の組織に拡がり、
リンパ管を通って、わきの下のリンパ節や
鎖骨の上のリンパ節、あるいは血液を通って
骨、肺、肝臓などの臓器へ転移したりします。

このような事態を未然に防ぐために、
できるだけ早く治療を開始しなければなりません。


早期に、発見できれば、治る確率は、
相当、高くなります。

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